伊勢志摩さいこう会
第10期事業報告書
(平成27年10月1日~平成28年9月31日)
1.「伊勢講座」(全2回)開講
第1回 「古写真で巡る伊勢さんぽ-その1-伊勢市駅前編」
4月18日18:30~@ 三重テラス 参加者34名
講師:秋田耕司
<内容>
貴重な昔の伊勢外宮前の写真(はがきサイズで保存されていたもの)を
基に、当時の外宮前がどのようであったかを映像とともに鑑賞し、説明
があった。戦後の外宮前の情景を知る参加者も多く、懐かしいふるさと
の写真をみながら、現在に至るその変遷に聞き入った。
<感想>
参加者の大半が、伊勢志摩出身者で、特に伊勢市内に在住していた
人々が多数参加されたこともあり、終始、和やかな雰囲気の中で講演
会は行われた。外宮前通り(現在の伊勢市駅前)の懐かしい写真の面
影を知る高齢の参加者からは、「そうだったぁ」と懐かしむ声があちこち
で聞かれ、当時の状況の情報交換が盛んに行われた。当時から現存
する唯一の木造3階建て「山田屋旅館」の存続を期待する声も多く、そ
のために、我々に何ができるかも合わせて考える時間となった。
第2回 「変容する聖地 伊勢『その近世と近代について』」
7月6日18:30~@ 三重テラス 参加者46名
講師:ジョン・ブリーン
<内容>
天照大神を天皇家の祖先神として祀る伊勢神宮。その過去と現在、国
家と伊勢、国民と伊勢、天皇と伊勢について話は展開し、伊勢神宮が
「神都」伊勢に向けて大きく変容する明治期に及ぶ。その「神都」 の形
成に大きな働きをした人物として、内宮神職であった浦田長民と妓楼備
前屋の主人であった太田小三郎の活動が紹介された。
そして、大正・昭和の伊勢神宮、さらに戦後日本と伊勢神宮について史
実を基に、時代状況にあわせて変容する伊勢の近現代史が冷静な歴
史家の眼を通して語られた。
<感想>
戦後教育の弊害で、伊勢の人々は地元の歴史をきちんと教育されてこ
なかった。今の神々しい神域を持つ伊勢神宮になったのは、さほど昔で
はなく、しかもそのために尽力した偉大な人物の名前さえ、ほとんどに
市民が知らないというのは問題である。このような、自分たちのふるさと
の歴史を、イギリス人のジョン・ブリーン氏から学ぶことになろうとは思わ
なかった。
『神都物語 伊勢神宮近現代史』や、『変容する聖地 伊勢』などの著書
のあるジョン氏から、これまで伊勢をふるさとにもつ人々が知らなかっ
た多くの歴史的事実を学ぶことのできた貴重な一日となった。
2.ホームページの再構築
従前のホームページを更新し、以下のページの充実を図った。
1)おしらせ:伊勢志摩関連情報の紹介
2)ご提案:伊勢志摩で実行していただけそうな提案
3)伊勢志摩さいこう会の紹介やこれまでの実績と今年度の計画
4)We Love Furuiti 古市を英語で紹介し、応援する
5)会員企業の紹介